原付2種で行く秋田、岩手、宮城、山形、新潟、富山、石川、
福井ツーリング!A

 

2006年8月16日(水)

国道4号線を南下し、平泉の中尊寺に到着したのは、午前6時。
昨夜からの雨が降り続けています。
松尾芭蕉が、「奥の細道」の旅で訪れ、「五月雨の 降残してや 光堂
」と詠んだ金色堂があるところです。
駐車場の庇では雨を避けて寝袋でビバーグしているライダーもいます。
中尊寺を見学に行きましたが、本堂は開いていましたが、金色堂があくのは8
時とのこと。残念ではありますが、断腸の思いでパスしました。



  

宮城県仙台市に到着。
青葉城(仙台城)を目指します。
広瀬川が流れています。
気がついたら、さとう宗幸の「青葉城恋唄」を口ずさんでいました。さとう宗幸が
2年B組仙八先生をやっていたことを今の若い子は知らないでしょうね。いろい
ろつまらないことを考えます。暑さと睡眠不足でボケているのでしょうか。笑

青葉城(仙台城)といえば、伊達政宗です。
伊達政宗の銅像は有名ですね。独眼竜と呼ばれた正宗は、幼少の頃、疱瘡で
片目を失いましたが、決して片目の絵は描かせなかったそうで、この像も両目
です。
天守閣跡をどこかたずねると、青葉城(仙台城)天守閣をもたなかったとのこと。
なるほど、崖や石垣に囲まれた堅固な軍事要塞だったようです。

青葉城(仙台城)には、陸軍第2師団が置かれていたことからか、伊達政宗像の
隣には、昭忠塔という戦没者をともらう慰霊碑があります。頂上のモニュメントは
トビで、大陸を睨んでいるそうです。宮崎県にある八紘一宇もすごかったです
が、なかなかの迫力です。よくGHQが取り壊しを命じなかったものです。

仙台を杜の都といいますが、杜とは鎮守の森やご神木をあらわすそうで、仙台
市全体を杜の都というそうです。

 
青葉城(仙台城)内には護国神社があります。
今日は8月16日、昨日は小泉純一郎総理大臣が、靖国神社に公式参拝した
そうです。
護国神社にある英霊顕彰館では、軍艦マーチを高らかに鳴らしていました。
左翼が強い大阪では、ちょっと考えられない光景でした。


宮城県を後むにして、山形県に向います。
目指すは蔵王のお釜。
蔵王エコーラインを走りますが、雨が降り始めます。
標高が1700メートルくらいあるためか、雨のためか、CB125Tのエンジンが
咳き込んで、パワーが出ません。頑張っても、40キロがやっとです。日本一標
高の高い「乗鞍スカイライン」を走った時よりも、難儀しました。
有料道路である蔵王ハイラインを走り、頂上の駐車場へ。
早速、お釜を見に行きますが、霧で何も見えません。苦労して、何しに来たんで
しょうね。
そうそう、後で地図(ツーリングマップル)を見たら、蔵王ハイラインは原付不可
とのこと。原付2種(小型自動2輪)である、CB125Tが通行可能であったのか
どうかは知る由もありません。

 

 

 

蔵王を下ると、また、真夏の日差しが照りつけてきます。
睡眠不足と、疲労を認識し、休憩場所を探していると、松岡駅という表示。
駅なら缶コーヒーの自動販売機もあるだろうと寄って見ました。
なんと、そこには素敵な無人駅。
駅員もいなけりゃ、切符売り場もトイレもありません。当然、セーラー服の女子
高生もいません。(アホかっ!)
夜なら、ここでビバーグもありえますが、駅舎の中も蒸風呂です。

ブログを編集していて気がついたのですが、バイクをプラットホームに駐車して
いました。(良い子はマネをしないようにね・・・・。)
ちなみに、駅があるのは、地図で調べると、山形県西置賜郡小国町大字松岡と
いうところです。

 

いよいよ新潟県に到達しました。
私も長くバイクに乗っているので、コツコツとツーリングを重ね、日本各地を回
り、今回のツーリングで残る県は、青森県、福島県、沖縄県の3つを残すだけと
なりました。

新潟県は秋田県と並んで、日本では数少ない石油や天然ガスが出るところで
す。(30年前に小学校の社会科で習いました。笑)
新潟県を走って感じたのは、妙に立派なバイパス道路が整備されていることで
す。さすが大物土建政治家のお膝元。公的資金の注入率も段違いのようです。

コンビニで休憩し、靴を脱ぐと、蔵王で雨にぬれた靴の中かぜ乾いておらず、真
夏の午後の日差しで熱せられたにアスファルトの上で乾かします。

本日の寝場所は、新潟県直江津市のスーパー銭湯 上越の湯。
ここは清潔で、すごくよかったです。

本日の走行距離 518キロ



2006年8月17日(木)

午前7時起床。寝心地が良すぎて、いきなりの寝坊です。
ツーリングの時はだいたい5時には勝手に起きてしまうんですがね。

台風が本土上陸の気配があり、天候も不安定であるため、本日、大阪まで帰る
決意をします。本当は、富山県の黒部ダムや世界遺産である白川郷・五箇山
の合掌造り集落を見に行く予定だったのですが、またの機会と決めました。
 
コンビニで朝食のおにぎりを食べているとき、ふと、稲の花が咲いているのに気
がつきました。
日々の忙しさに追われているのか、稲の花をゆっくり見たのは何年ぶりでしょう
か。



 

 
富山県の最西端から能登半島に至ります。坂本冬美の「能登はいらんかいね」
を自然にくちずさんでいます。笑

帰りを急ぐので、能登半島一周は断念し、半島を横断、石川県羽咋市にいたり
ます。羽咋市は、昔からUFOの目撃が多く、UFOに拉致されるという事件も発
生(もしかして単に北朝鮮?)していることから、UFOでの町興しにとりくんでお
り、宇宙科学博物館コスモアイル羽咋という立派な施設があります。ある面非
科学的ともいわれるUFOを取り扱った博物館なんて、ちょっと珍しいので、見学
しました。

建物の外観はいきなりUFOです。
外にあるロケットは、マーキュリー型 レッドストーンロケット(MR7)で、第1〜2
段ロケットはなんと実際に使った本物です。

館内に入ると、いきなりマーキュリー宇宙船があります。
中を覗くと、狭い、狭すぎる。こんなん
乗るの絶対いやです。




今度は旧ソ連(ロシア)の有人宇宙船ボストーク。なんと実際に宇宙飛行をして
大気圏に突入した本物です。空気との摩擦で表面が焼けています。
アメリカのマーキュリーに比べたら、なんか設計が幼稚な感じです。
ボストークは、地球に帰還する際、高度7000メートルになったら、なんと宇宙
飛行士は船外に飛び出して落下傘降下するそうです。
こんなん乗るの絶対嫌です。
よく見ると、発ガン性物質が使われているので触るなとのこと。石綿(アスベスト)
でも使われているのでしょうか。危険な乗り物です。




こちらはアポロ宇宙船です。
昔、1970年の万国博覧会のアメリカ館で見て以来だと思います。
現在の展示物より、万博のことを思い出していました。

 
 
どこかで見た宇宙人の模型がありました。
フジテレビで放映されたロズウェル事件(1947年アメリカ ニューメキシコ州ロ
ズウェルにUFOが墜落。米軍がUFOと宇宙人を回収したとされる、UFO史上
最も有名な事件。その後、約半世紀後に、米軍カメラマンにより撮影されたとい
う「宇宙人解剖フィルム」が発見されました。)放映の際に使用された模型で
す。正直、キモイです。こんなものを置いてある宇宙科学博物館コスモアイル羽
咋、恐るべし。

 

 


千里浜なぎさドライブウェイは、波打ち際をクルマで走ることができる珍しい砂浜
道路です。
砂浜はよく締まっていて、スタンドも普通にたてられます。
長さは約8キロあり、まるでパリ・ダカール・ラリーのヴィクトリーラン(過酷なラリ
ーの最終日にダカール海岸を走る最終ステージのこと。)のような気持ちになれ
ます。
私も、愛車 ホンダ CB125Tと、この超長距離ツーリングの最終日にヴィクトリ
ーランをしました。
ふと見ると、調子に乗ってUターンしようとしたクルマがスタックしていました。笑

 
フェリーに乗った福井県敦賀市を経て、滋賀県に至ります。
琵琶湖を見ると、「帰ってきたぞー。」という気分になります。

今回の旅で一つ気付いたことがあります。それは、東北、北信越、北陸地方の
信号機が縦型なんです。私が知っている信号機は横型です。大阪にはこんな
信号機はありません。
雪国仕様? 寒冷地仕様? なんでしょうか。
昨年、北海道に行きましたが、北海道の信号も縦型だったのでしょうか。「全
然、記憶にありません。」by小佐野賢治? 笑

大阪府の自宅に到着したのは午後8時。新潟県直江津市を午前8時前に出発
し、休憩を含め、概ね12時間走っていたことになります。

本日の走行距離 320キロ

今回のツーリングでも、愛車 ホンダ CB125Tは頑張ってくれました。
よく、「そんな非力な小さいバイクでよくそんなに走れるね。」と言われますが、
多分、他のバイクではダメでしょう。CB125Tは、4サイクル2気筒で結構振動
がありますが、低速トルクが太く、発熱量も少なく、真夏でも足元が熱くなりませ
ん。燃費が良く、うまく走れば40k/リットルも走ります(今回のツーリングの平均燃
費は33.5)し、タンク容量も14リットルもあるのです。それゆえ、ガソリン残量
を気にする必要もありません。シートが意外と大きくお尻に優しく、かつ、タンク
とシートが平行で男性の大切なところも痛くなりません。(笑うかもしれません
が、疲れ方に違いが出ます。)そして、何よりも、ホンダというバイクメーカーの
特色である、「壊れないこと」は、安心して無理が出来る所以です。
私は、20代の時はスズキGSX250F(アクロス)に乗っていましたが、専ら近所
を流しているだけで、ツーリングに行っても300キロも走ると旅館で寝たきりでし
た。エンジンが高回転型で余計な神経を使って疲れるのでしょうね。ヒステリー
の女の子と気を使って遊んでいるようなものです。
33歳でこのバイクに出会い、その運転姿勢の楽さから超長距離ツーリングに
突如として目覚め、日本で行っていない県は、青森県、福島県、沖縄県だけと
なりました。
原付2種(小型2輪)ホンダ CB125Tは素晴らしいです。

今回のツーリングは、九州で台風がウロウロしていて、進路によっては直撃を
受けて、帰宅出来ずに会社を休むことになる危険性があり、2日短縮して走りま
したので、少し残念でしたが、仕事あっての遊びですから、また、あらためて走
りたいと考えています。

読者の皆様、お付き合いありがとうこざいました。

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